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教育・文化:更新2013/1/21

センター試験 力士、大量に休場

先週末の19(土)・20(日)日は大相撲一月場所七日目と八日目にあたるが、両日とも午前8時半ごろに取り組みが開始されていつも通り午後6時打ち出しとなった。しかし、いつも出入りする力士の数はほぼ半減していた。この2日間における力士の休場数はざっと500人。その理由は、何と力士の90パーセント以上が受けるとされる大学入試センター試験のためであった。

このセンター試験、基本的には高卒程度の学力を持つ人で大学進学を希望する人が受けるものとされる。では、休場してまで受験する力士は何のために受験するのか、というと、それはもちろん、大学進学のためである。力士なのになぜ、と思われるかもしれないが、それは昨今の相撲人気の凋落と関係がある。

現在大相撲人気の回復は、先だっての賭博問題や八百長問題が噴出、地に堕ちた。今場所においては序二段が100枚を切る(つまり200人未満しかいない)事態に追い込まれている。給与も据え置かれたことなどを危惧するあまり、若手力士の中には引退後の生活を真剣に考える者が激増していることが主な理由として考えられる。

ただ、改革理事の旗手とされる貴刀花理事は2年前に協会付属の「相撲教習所(若手力士に相撲の基本・知識と社会常識を教える教育機関)」を正規の単位制高校として認可させる荒業を披露。それで、相撲教習所を卒業した力士は全て高卒扱い(ただし、大卒扱いの学生力士は除く)となることとなった。つまり、大学を受験しようと思えばいつでも受験できる立場にあるというわけだ。ちなみに、相撲教習所の修行年限は半年程度であるため「効率よく高卒の資格が取れる」と一部の父兄からは人気が高い。ちなみに男子校である。

ほとんどの力士は「文系」であるため、幕下以下の力士であれば文系科目のセンター試験初日にあたる七日目のみ休場して八日目に出場する旨を届け出ることで休場扱いを回避するケースも多かったという。ただ、理系の力士、国公立大学受験を目指す力士、そして関取で受験する者はこの2日間の休場を余儀なくされた。現・前頭で都内の国立大学進学を目指すPは、土俵入りだけ休場することを協会に届け出ていたが、結局2日とも取り組みにすら間に合わず、国技館到着後理事長室に連れて行かれて折檻され、無断欠勤の罰として向こう3日間の出場停止処分が下った。そのため今場所の負け越しが早々に決定したが、「年寄株のあてもないのに相撲だけやってはいられない。だからセンター試験を受験した。後悔はしていない」(前頭・P)とのことで本人の進学の意思は固い。「しかし今年の英語は難しかった。まさかa, b, c以外にアルファベットがあるなんて知らなかった。意表を突かれた。今年は東大を受けられないかも」(同じく前頭・P)とも語っており、勉学と相撲の両立はとても困難であることをうかがわせた。

「国語は難しかった。かたかなとひらがなの一部しか読めない俺にとっては辛かったが、その意味で今年の小説は楽勝。スピンスピンスピン、シイゼエボオイ・エンドゼエガアル、うはは、俺すげえ、ちゃんと読めてる」(幕下A)、「仲間内では天才といわれる僕も、数学にはてこずった。まさか掛け算・割り算を駆使しても解けない問題があるなんて知らなかった」(序二段B)、「(生物Bの)遺伝のとこ、最後のとこで計算ミスをしてしまって8点マイナスは痛い。しかも今年は国語が地雷。自己採点でも5割行くか行かないか。都内を考えていたが正直厳しい。といって、秋田(大学)とか琉球(大学)とかだと本場所が大変になるし、どうしたものかと考えている。とりあえずはセンターリサーチの結果が出てから考えたい。最悪、親方に相談して私立大学に行けないかどうか頼み込むしかないかも」(国公立大学医学部進学を目指す三段目C)
――若者達の頭脳の戦いは終わった。これから場所は後半戦。気持ちを切り替えて相撲に専念してほしい。熱戦を期待したい。


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