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角界:更新2011/06/19

謎の強豪力士はCGか?
名古屋場所に幕内付け出しデビューする謎の力士に迫る

今月15日、相模協会は来場所において破格の「幕内付出(つけだし)」力士をデビューさせることを突如発表したが、その力士については写真と四股名を公表したのみで、本人はまだその姿をメディアに現してはいない。マスコミによる記者会見の要請にも協会は一切応じていない。しかし、昨日よりオンエアされたいくつかのコマーシャルにその「彼」が出演しており、動く「彼」の姿が楽しげな映像と共にお茶の間に流れたのである。歯噛みする報道関係者もいる中で、これは昨今の相撲報道への不信感の表れである、報道以外のマスコミを駆使して新たなイメージ戦略に乗り出したものと分析されている。確かに、ここ最近の相撲報道は、報道というよりはバッシングありきのものが目立った。協会がそれに過敏になるのも無理はない、というわけである。ところが、早くもこの「彼」は実在しないのではないかという疑惑が浮上した。

「彼」の四股名は、朝永紀。下の名前は協会による公表時には明らかにされなかったが、おそらく番付発表時に明らかになるものと思われる。高石少部屋の力士らしく「朝」の名を冠したごく普通の四股名の朝永紀は、お茶漬け、生命保険、水産練り製品のCMに立て続けに出た。見たところ、CMそのものは何の変哲もないごく普通のCMだが、事情が事情なだけに一部で盛り上がりを見せ、一説にはCMのオンエア後にいくつかのオファーがあったとされる。高石少親方にその件を尋ねたところ、ノーコメントとはしながらも特に否定をしていないため、来月以降、新たな朝永紀の映像が見られるものと思われる。

しかし、朝永紀の本名も未だ不明である。高石少親方は自分の弟子に対して闇雲に「朝」の字を施すことで知られ、とりあえず新弟子には苗字か下の名前に「朝」をつけるとされる。そこで、「永紀」と相撲の関連ワードなどでインターネットや新聞報道などのデータベースで検索してみたところ、奇怪なことに、苗字でも、下の名前でも、相撲関係者に行き当たることはほとんどなかった。仮にいても、幕下どころか十両を飛び越えての「幕内」付出を認められるほどの超絶的な「逸材」に行き当たろうはずもなく、ましてCMに出ている彼とはおそらく似ても似つかぬ別人。文字通り、「謎の強豪力士」というわけだ。そこで、一部関係者からは「朝永紀は実在しない人物なのではないか」「CMを見た限り、このような人物は見たことがない」などの声が上がり、奇しくも某アイドルグループのメンバーがCGだったことと重ね合わせて「朝永紀なる人物はCGに違いない」と指摘する声すら出ている始末だ。

とはいえ、前頭15枚目格ながら、このような大抜擢は、少なくとも戦後においては皆無。彼の素性が明らかになることと、その活躍が楽しみに待たれる。今の所彼の前途は洋々たるものであろう。

 

 

 

 

 

↑協会から公表された朝永紀の写真。
服を着ている理由は明らかにされていない。


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