スポーツ:更新2008/04/16 「聖火防衛」に力士隊
日本政府、正式決定
町木寸官房長官は15日、記者団に対して、26日に長野で行われる聖火リレーを絶対に成功させるべく、「力士隊」を投入することを閣議決定したと明らかにした。これは、聖火リレーの混乱回避に向けての対策を質問された際に語ったもの。
記者とのやり取りで官房長官はロンドンやパリでの聖火リレーの混乱に触れつつ、「聖火リレーを成功させるのに中国政府の手を煩わせるのは本意ではない。実際、中国政府からも警護の隊員を派遣する旨申し出がなされているところでもある。しかし、ここは我々自身の手でしっかり(聖火を)守ろうということで閣内一致したところだ。」とした。
そして、青いユニフォームでもはやお馴染みのいわゆる「中国聖火防衛隊」に話が及ぶと「あれ(聖火防衛隊による警護活動)は国内では絶対にさせない。それこそ中国政府の手を煩わせるようで申し訳ない。ところで日本にも彼らに負けない『力士隊』がいる。長野に駐屯している部隊を派遣すればそれで十分なはずだ」と自信たっぷりに言い切った。
これについて、力士隊長野支部大隊長・松岡雌雄造一佐(元前頭・火達磨、前科一犯)にインタビューを試みた。
この依頼を受けての感想を一言。
「昨夜、福由首相から直々に依頼を受けて大変に驚いていたところだ。しかし、我々『力士隊』に対する信頼に基づいての依頼ということであれば、不惜身命、堅忍不抜の精神で任務を遂行するのみだ。とにかく、聖火に近づく者は誰であれ容赦はしない。聖火ランナーであっても例外ではない。妨害者には渾身の制裁を加えるつもりだし、それは沿道の観客はもちろん、みんな殺す」
具体的にどのような依頼を受けたのか。
「聖なる火を守る、ということ。(聖火リレーの当日は)どこかでかは知らないけれども、どこかでそういった火が燃えているのでそれを消しに来る野蛮人や未開人どもを皆殺しにするということだと認識している。彼らは火を知らないから火を恐れる。火が役に立つということを知らないから火を見ると逃げるか消すかする。それでは文明の発達などあろうはずもないし、ちゃんこも食えないから本当は時間をかけてそういったことを教えていくべきなのだろうが、面倒なことを我々は好まない。だからみんな殺す」
中国の「聖火防衛隊」についてはどう思うか。
「話を聞く限り、奴らは商売敵。敵である以上、食うか食われるか。闘うしかないと思っている。奴らは屈強で人のクビをへし折ったり出来るそうだが、我々にも出来る。やられる前にやる。つまり、みんな殺す」
さっきから殺す殺すいっていますが、今度のイベントは平和の祭典なのですが・・・。
「今回の平和とは血塗られたかの国の人間の戯言。貴様らの安穏たる生活の陰に幾人の犠牲があると思っているのか。平和もいいが平和ボケを私は好かぬ。政府からはみんな殺せと言われているのでみんな殺すまで。従って、みんな殺す」
聖火リレー当日は、すでに目衛隊も戦車百両の投入を決定している。なかなか大掛かりな聖火リレーに内外の期待ももはや最高潮といったところか。
(ら王)
【力士隊】・・・一般的には、幕末、戊辰戦争の折に各藩に作られた力士を中心とする部隊を指す。特に有名なのが「第二奇兵隊」と称された伊藤俊輔(後の博文、1841-1909)率いる力士隊であり、今回の力士隊もこの系譜を告ぐ。高杉晋作(1839-67)が長州藩の佐幕傾向に業を煮やしてクーデタを起こした際、伊藤率いる力士隊も主力としてこれに加担したとされる。このクーデタは成功し、後の大政奉還、そして明治維新へと繋がることとなる。
戊辰戦争後、力士隊がどうなったのかは明らかではないが、解散してそのまま帰農したとか、文字通り「力士」、つまりお相撲さんになって村相撲を組織したとか諸説あるが明らかではない。ただ、『大日本相撲協会史』によると「大正三年、各地ノ力士隊ヲ協会ノ私軍トシテ掌握ス」とあり、どういう経緯かは全く分からないが、各地の力士隊を協会の私設軍隊として設置したのは明らかなようだ。そしてこれらの「力士隊」は太平洋戦争後においても存続し、現在では北は北海道、南は鹿児島まで全国30ヶ所に駐屯地を敷き、主に巡業の時に活躍する一方、引退後の力士でちゃんこ屋が向いていない元力士の再就職の受け皿としても機能していることで知られる。規模は陸軍のみ5万人とも20万人ともいわれているがその全貌は明らかにされていない。
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