年金や憲法改正を争点とした参議院議員選挙に、今年も大相撲新党(以下、新党)が参戦することとなった。これまで幾度も国政選挙に挑戦してきたが未だに獲得した議席はない。しかし、政府が消費税率アップを予定通り行うことを明言していることなどから与党の一部失速を予想する向きもあり、新党もこの隙に便乗したい構えだ。
現在は名古屋場所が開催中であるため名古屋での総決起集会を行った新党。今年2月に亡くなった南尾光司・前党首の遺志を継いだ新党首の貴刀花光司氏は、この選挙に並々ならぬ決意を示している。
今年こそ議席を確保したい。そしてそれを足掛かりとして次の総選挙で政権与党になるのを目標としている。そのために私ども大相撲新党は次の公約を決定した。
- 消費税の税率を1万パーセントに引き上げ(ただし相撲関連の消費は無税)
- 年金は元力士、元行司など相撲関係の元職員にのみ45歳から支給
- 憲法を改正して世界征服をできるようにする
まず一つ目の消費税の公約だが、税率をちまちま上げるよりは思い切ってバッと上げた方が良いと思った。100円の商品を買えばたかが10,100円になるだけのこと。初めは苦しいかもしれないがいずれ慣れるし問題ない。第一、消費税1%につき2兆円の税収が望めるのだから、この税率にすれば2京円である。日本の借金など秒で返せるではないか。やらない手はない。
また、相撲関連の商品には消費税をかけないので、例えば、普段着る衣服は浴衣に雪駄にするとか、食事は外食のちゃんこ鍋のみにするとかすれば大丈夫。え?ちゃんこは部屋で食べるものではなかったのかって?もちろんその通りだが、現実を見ないといけない。こうすることで元力士が多数就業しているちゃんこ料理店を助けることになるから、時には持説を曲げることも重要だ。
年金については、徴収は今まで通りだが、支給は元力士などに限定し、その数も多くはないので毎月1,000万円ほど支給したいと思っている。もちろんそれ以外の人には支給しないし、今まで支給されてきた人に対しては打ち切る。
我々が目指すのは相撲の理想郷だ。その相撲に貢献してきた人を厚遇するのはそんな理想郷としては当然のこと。それ以外の人は、今まで相撲に見向きもしなかったことを後悔するがよい。
憲法改正については、とりあえず世界征服できれば、今は日本の国技だが、相撲が世界の国技となる。宇宙時代を見据えれば「星技」といってもよい。相撲普及のために多少の犠牲はつきものなので何の問題もない。
以上が主な公約だが、このほかにも「球技は全面禁止(違反者は処刑)」、「男性の髪形はちょんまげ(違反者は処刑)」、「力士、行司などは国家公務員とする(それ以外は奴隷)」といったことも実現する予定だ。混沌とした世の中は今新たなリーダーを求めている。私どもが考える理想のリーダー像というのは特にないが、その代わりに相撲を全ての価値観の規範とすることで世を統べるのが理想だと考えている。