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政治・経済:更新2012/11/27

貴刀花理事、都知事選出馬へ
大相撲新党も総選挙は三度目の正直狙う

石原都知事が辞職し、衆議院も解散し、政局が一気に動くことが予想される今年の年末、大相撲新党がここにて文字通りの重い腰を上げた。前々回、前回の国政選挙の折は、投票数日前に有力候補を物理的に襲う暴挙に出て一時は破防法の適用さえ懸念されたが、そこは政権与党が民主党だったお陰でかろうじて回避された。収監されていた党首の南尾氏(前科3犯)も昨年には釈放されており、「今回こそは」の思いに駆られているという。そんな中、日本相模協会の理事を務める貴刀花理事が大相撲新党公認候補として都知事選に出馬することを明らかにした。

大相撲新党は、大阪市長の橋下徹氏率いる「維新の会」をかなり意識していて、「大相撲新党こそ、今回の総選挙の第三極に相応しい」(党首・南尾氏)と鼻息も荒い。ただ、現実は、前回の参議院選挙でも比例も含めた総得票数が2ケタに届かなかったほどの泡沫政党であり、もちろん地方議会の議員もゼロ。「維新の会」を意識するだけでも身の程知らずといえよう。

しかし、今回の選挙は都知事選と投票日が重なるため、大相撲新党は勝負に出ることにしたようだ。何と、一般受けも良い貴刀花理事を見事に担ぎ出すことに成功、貴刀花理事も都知事選出馬に元から興味があったというから驚きだ。協会も難色を示していたのは初めだけで、同理事との数度の話し合いを経て全面協力をすることにしたというから、貴刀花理事の政治力も侮れない。

貴刀花理事は、都知事になった暁には、東京を「大相撲特区」になるよう国に働き掛け、独自の行政システムで東京都を支配したいとその意向を語ってくれた。以下、貴刀花理事の話。

「大相撲特区」になった東京都は、基本的に相撲が支配する世の中になります。まず、身分制度を設け、士農工商を復活。ここでいう「士」とは力士です。「農」と「工」は力士のご飯やまわしを作って下さるのだから大事にします。それ以外は大事にする気はありません。そして相模協会員は全員都職員として採用し、今の都職員は全てアルバイトにします。国技館が東京都庁、今の都庁は力士の住居にします。いうまでもないことですが、力士は全て公務員となるのです。

そして、基本的には全てのことは相撲で決めるようにし、例えば、東京地裁の判決は基本的に相撲に勝った方が勝訴、負けた方が敗訴という分かりやすい形にしたり、学校の入試は、偏差値教育が酷いので志望者総当たりの相撲大会を今の高校入学試験と位置付け、勝ち抜いた者だけを合格として、敗れた者は相撲部屋に入るか少年院に入るかの二択を強制したりしたいと考えています。この流れで、東京大学を初めとする都内の全ての大学、及び小・中・高等学校は「相撲教習所」の付属学校とし、相撲教習所が提示するカリキュラムをのみ教育してよいことにします。

また、東京都民は全て男女ともちょんまげ、浴衣に下駄か雪駄のみとし、服装の自由は力士にのみ認めることにします。そして、NHK以外のマスコミは八百長報道などで我々に大損害を与えた罪がありますので、国政に躍進するであろう大相撲新党と謀って破防法を適用して、マスコミ関係者を全て処断する所存です。今後は、大相模協会広報部が既存のマスコミに取って代わります。

そして都議会運営も、初めは四方敵だらけですので大変だとは思いますが、都議会議員選挙や区長選挙も条例を改正して、投票ではなく全て相撲で決めるよう変えますので、結果としては相撲に強い者が当選するはずです。こうすれば、ほぼ永久的に相撲関係者のみが都政に携われ、私も議会運営がスムーズに進むというもの。それだけに、初めの内が大変だと思いますが、我慢が出来なくなれば物理的に対処すれば済む話ですので、あまり不安はありません。都民の皆様には、力士中心のバラ色の未来が待っているわけですから、私に清き一票をいただきたいと思いますが、よく考えたら、私が都知事になっても、一週間も経たない内に世界は滅亡するので、なんか都知事選とかどうでもいいです。

大相撲新党党首・南尾氏は「東京都を突破口として、いずれは日本を力士中心の国家として再構築したい」としている。大相撲新党の総選挙参戦表明から一週間ほどたっているが、FMM報道2OO1調べでは、議席獲得見込みを次のように予想している。

自民党…220〜240
維新の会…20〜50
公明党…25〜35

民主党…1
国民の生活が第一→未来の党…1
社民党…0
共産党…180〜200前後
国民新党…1

大相撲新党…0

その他…5〜20

今回もまた厳しい戦いを強いられそうな大相撲新党であるが「ここ3年、私が収監されている間、党員達は頑張ってきたので、必ずや報われることを信じている」と南尾氏は語る。相撲の理想郷建設までの道のりは遠そうであるが、いずれ南尾氏の理想が実現されることを願うばかりである。


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