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ちょんまげ阿鼻叫喚その後…

　ちょんまげを結う若者たちの抗争で多くの死傷者が出た「渋谷事件」から２年、しばらく沈静化に向かっていた抗争の火は実は未だ消えてはいなかった。特にここ最近は、ちょんまげ若者の最大派閥である「両国系」と、武士まげを結い武装する集団「お武家様」との間で激しい争いが繰り広げられ、一部では流血の惨事に至っている模様。
　そもそも、ちょんまげ抗争は今からさかのぼること２年ほど昔、渋谷、原宿の若者たちが中心となり本格的なマゲを結い始めたことに端を発している。当時、若者たちのファッションリーダー的存在であった人気（当時）アイドルグループＳＭ●Ｇ（当時）のメンバー（当時）であるチョナンカン（和名草剪剛、学名Eumicrotremus・当時３０歳）がちょんまげを結い始め、連日のように街頭で呼びかけを行なった。「フサフサの若者たちよ、マゲを結うニダ！」
　これがファッション雑誌などで大々的に取り上げられるや否や、瞬く間に若者たちに大流行。原宿や渋谷など、町の若者たちは皆一様にマゲ姿で闊歩した。そして、より個性的に、よりおしゃれにという若者たちは、ちょんまげから大銀杏、浪人マゲ、町人マゲ、武士マゲにいたるまでありとあらゆるマゲを結うようになり、彼らは徒党を組んで歩くようになる。それが後にちょんまげ抗争へとつながるのだ。
　若者の間に広まったマゲ文化の影響力は絶大で、ファッション雑誌のモデルはすべてマゲ姿、ファーストフード店ではマゲ姿の女子バイト店員が活躍。そしてＮＨＫでは、就業規則を改正に伴いアナウンサーはマゲ姿でニュースを読むことになり、また人気ＡＶ女優は揃ってマゲ姿で出演し、街のケーキ屋さんのバースデーケーキの上にはホイップでつくったマゲがのる、といった具合である。
　そんな中、あくまで大銀杏にこだわる「両国系−渋谷組」と、武士マゲに脇差が正当と主張する「お武家様−JAPAN」が対立。抗争は毎日のように繰り返され、わずか半年間で双方合わせて33人もの死者、71人もの負傷者を出すに至っている。また、逮捕者は100人超えた。
　ところが「お武家様−JAPAN」の内部でも、いくつかの流派が存在し、あくまで正当な武家まげを結う「八丁堀」と、そのプロトタイプである「町奴」や変形バージョンである「バカ殿」などに分裂しているのである。この内部分裂はそれぞれのリーダーの権力闘争を意味し、最大派閥である「八丁堀グループ」は対立する派閥を切捨てご免で容赦なく駆逐しているというのである。これに対し、「町奴」は素浪人を用心棒として雇い、夜な夜な辻斬りで刀の試し切りをしているというのだ。さらに、「バカ殿コンツェルン」は伊賀忍者を差し向け、八丁堀の寝首をかくという作戦に出た。今のところ「お武家様−JAPAN」の分裂は確認されていないが、これがもし分裂すると、マゲを結う若者たちの集団はさらに細分化され、暴力事件や武力衝突は頻発することが予想され、もはや安心して夜道は歩けないかもしれない。
　このため、大東京シティの岩原鎮太郎知事は徹底取り締まりと弾圧のため警察官の増員を発表した。来年度からの�U種警察官採用試験は１４才以上のデブ（体脂肪率３３％以上、体重100�s以上）にもその門戸が開放される見通しとなった。
　ところで、暴動を目撃した市民からの情報によると、暴徒の中に歌手の松山千春がいたとの情報が寄せられたため、現在当局による確認作業が行なわれている。これに対し当の本人は「ハゲにマゲが結えるはずがない」と真っ向から関与を否定している。また、この件について久坊田年伸氏にコメントを求めたところ「オレのはマゲじゃない」とこちらも関与についてはきっぱりと否定した。

�轄｡川開発

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